別れるということは人間にとってどういう意味を持っているのでしょう?
今回は「人と人との別れ」についてです。
学校の卒業、転職、引っ越し、死別、交際の破局や離婚といった男女の別れ、あるいは親子兄弟との別れ等々、色々な別れが人生にはあります。
辛い別れ、悲しい別れ、生きているのが嫌になるほどの絶望を人に与える別れもあります。時にはそのあまりの辛さに自分で自分の命を絶ってしまうことまであります。それに対してうれしい別れ、希望に満ちた別れ、開放感あふれる別れもあります。
この正反対の別れは別れによって変わるわけではありません。
例えば同じ死別でも、自分の愛するものとの死別は辛く悲しい別れですが、殺人事件の被害者にとっての加害者の死刑執行などは決し悲しい別れではないでしょう。
このように人と人との別れは同じ別れ方でも、その別れが人にもたらす感情や思いは悲しく辛いものから喜ばしいものまで、様々です。しかし、どんな別れにも人と人との別れには共通する事実があります。それは
「人と人とが別れるということは、その瞬間からお互いがお互いの人生に参加し無くなる」
という事です。これは考えてみれば当たり前のことですけれど、意外と感情の方ばかりに目がいってこの「別れの持つ本質」が見えていないことはよくあるのです。
私たちが占いなどで人の相談に乗る時、やはりこの「別れの問題」はそれなりの割合であります。そうした時、もちろん相談者の気持ちや思いには寄り添いながらも、人二人(相談者と相手)、もしくはそれ以上の関係者の人生全体を考えながら、もっとも相談者にとって良い方法を見つけ出していかなければなりません。こうした視点を相談に乗る側まで失ってしまうと良かれと思ったことが最悪の結果にいきなり変わってしまうこともよくあるからです。
一つ極端な一例をあげてみます。よくある相談に復活愛というものがありますが、これもこの別れの本質を占い師まで見失ってしまうと、結果として相談者をストーカー殺人の加害者にしてしまうことだってあるのです。
これは結果として相談者も不幸にしてしまうのは誰もが納得できると思います。また、逆に復縁できるようにするための方法を考える時も
この本質を使って、人と人との縁をつなぐ
ということもあります。
人と人との別れの意味、その本質は人がどのような別れに出会っても幸せに人生を進めていくためにとても大切なことなのです。
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